YIdaki Paint

Arnhem Land Report (2020年1月11日)

ようやくこの時期の典型的な天気になった。朝は薄曇りだけど雨は降ってない。今日は突然のにわか雨もあったけど、日も差したし気持ちよい1日だった。

朝、アートセンターへ。土曜日はアートセンターは午前中のみの営業だ。
昨日選んだイダキを再度チェックして選別していると、ジェレミーが来て「Yaliが町まで迎えに来てほしいって。どうする。断ってもいいけど。」と言う。
レンタカーをした時点でタクシー代わりに使われるのは慣れてるし、その間、いろいろコミュニケーションもとれるので、快諾した。

町のホステルに行くと、Yaliと家族が待っていた。「アートセンターでボトムにボンドを塗りたい、塗ったらそのままアートセンターに売るから」とのこと。まあ、約20kmを行って帰ってこなくてはならないけど、ここではさほど苦にならない。20kmというと東京23区の端から端までぐらいかな?でも町を出てすぐに制限速度100kmになるし、渋滞は皆無なので20分程度で到着する。YirrkalaからWallaby Beachまでは30kmぐらいか?この場所にいると毎日100kmぐらい走るのは当たり前になる。

無事YaliのYidakiをアートセンターに届けて、Yali達をホステルまで送る途中、携帯が鳴る。Zeldaからだ。「どこにいるの?もう昨日のイダキをペイント始めたよ。」と。これから行くと伝えて電話を切った。

到着するとZeldaが2本のイダキをペイントしていた。1本はLinaがしているのだけど、LinaとDjaluはイダキカッティングに行ってるらしい。昨日までDjaluはずっと寝ていて、まさかカッティングにいけるとは!!なんとタフな90歳だろう。それでもやはり衰えてきてるのを感じる。当然だけど。無理しないでほしいな。

程なくして、彼らが戻ってきた。

「大きなイダキが見つかったよ!」と

確かにサイズが凄い。長さ2mぐらい。ボトムの大きさもハンパない。
Djaluはイダキ製作になるとエネルギーが凄い。

話をしていると、のこぎりがほしいと。
一緒にお店に行くことにした。二人で車で店に向かう。
目的の店は土曜は午前中のみの営業で閉まってた。じゃあ、ということで2件目。いつも行くお店に。そこはまだ空いてた。

のこぎりは、5~6種類あったが、一番よいのを選んだ。買い物はのこぎりだけだったけど、Djaluがサングラスを欲しそうにしてたので、プレゼントした。書類上1月1日生まれとなっているのでちょうど先週誕生日だったのだ。だから誕生日プレゼントだよ、って告げると嬉しそうにほほえんだ。

Wallaby Beachに戻ると、LinaとZeldaがイダキのペイントを続けてくれてた。
イダキのペイントは根気がいる。特にたくさんのクロスハッチングという平行線を交差させるデザインは1本1本描かなくてはならないのだ。
イダキは明日の午後までにできるとのことだ。

その際、Linaといろいろ話をしてたら、去年Djaluの一番下の妹さんが亡くなられたことを知った。私は彼女のことをよく知っていた。おとなしい人だったけど、いつも暖かく迎えてくれたから。いろいろ知ってる人が亡くなるのは、悲しい。明日墓参りに行く予定。ホントは今日Linaや他の女性達と向かったのだけど、到着したら雨が結構激しく降ってきたので、また明日来ることにしたのだ。

そうそう、私のレポートによく出てくるDjaluの孫のYotjin。もう15歳になり、すっかり少年になってた。なぜかドラゴンボールZのシャツを着てたから笑った。(ここだけの話だけど、最近タバコを覚えたらしく、LinaやZeldaが頭を抱えていた。)

夜はジェレミーの家で食事。週末なので、他にもゲストが来て盛り上がった。
ベネズエラ、ドイツ、ポルトガル、フランス、NZ、そして日本。オージーが一人もいなくて、いろんな国の言葉で盛り上がった。ドイツ語で「もしもし」は変な意味らしい。

今夜は月がとてもきれいな夜だ。

明日はYaliと朝からイダキカッティングの予定。